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06.06.04 日曜日
現実の言葉
“伊厨紳士”山本慎弥の言葉は学生の時からいつだって現実でシンプル。
夢
夢は「こうなったらいいなぁ」というものだから、現実ではなくシンプルでもない。
山本慎弥はコックになってしまう。なってから仕事場の気づきを語るのだから現実でシンプルだ。
彼は今の職場の上司を「すごい人だ」と語る。
『山本君。料理はお客様の満足のためにある。お客様がどうすれば満足するかだけを考えるんだ。
それ以外は一切要らない。テクニックも、自分の成長も、自我も全く要らない。
その考えや行動はお客様の満足に直接つながっているかどうかだけを考えるんだ。
お客様の満足につながっているのであれば俺に対する敬語だって要らない。』って言うんだよね。
己は下衆にも1回だけ確認してしまう。
「え?その人はホントにタメ口とか利かれてもOKな人なの?」
「ホントにそうだよ。お客様の満足につながっていればね。ホールの動きとか、ソースの色とか
全部お客様の満足という基本ルールに則っていて全部説明可能なものなんだ。
山本君、そこにスプーンを置くのはお客様の満足につながっているか?って尋かれるよ。」
以上。
山本慎弥が言うなら確かめるまでもない。そうなのだ。
「君くらいの歳でうちの店に入ってきて、3ヶ月以上続いたのは君が初めてだねって言われた。」
この言葉には尊大も謙遜もない。
ただの現実。
彼がイタリアにいる間も、己はフツーに東京のイベントのメールを差し上げていた。
彼の返事はこうだ。
「いきたい。ホントにいきたいよ。無理をすればいけないこともない。
でも、今の俺はイタリアでこうして修行することがすべてなんだ。」
行間もなにも読まない。
言葉額面通り受け止める。
山本慎弥とはそういう倭だから。
投稿者 多苗尚志 : 2006年6月 4日 00:23編集
[ 山本慎弥伝
・エピソードからみるその人の魅力
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