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06.10.19 木曜日
カナディアンTK
■■■the story/友との物語■■■
倭はフラッと新丸子に辿り着いた。
いや、ピリッとだったかもしれない。どちらでもいい。
小さい倭だった。
だが、ピリッと似合うそのスーツ姿に
その小さなスーツ姿に様々な強みを詰め込んだ倭。
「豊かな感受性」「人並みはずれたIQ」「迅速なる行動力」「絶対に音を上げない忍耐力と粘り強さ」
「人を思いやる優しさ」「絶対不言他人悪口」「相手をがっかりさせない受け切り」「本質を見抜く能力」「自身を守ろうとしない打たれ強さ」「哲学と行動のリンクバランス」「上昇志向とその成長性」「志と想いの熱さ」。
ぎゅっとぎゅっと詰め込んで新丸子に現れた。
そう。
“小さくてもピリリと辛い小岩”佐々木孝仁(たかじん)である。
たかじんはここ4日間ほど、バリバリ忙しい会社員にも関わらず休みをとって
カナダ留学中の彼女に会ってきたのだ。
ここ最近よくつるんでいたからか、
「4日だっけ?10日くらい会ってない気がするよ」と伝えると
「お♪そうですか?」とうれしそうなたかじん。
『そうですか?って、てめぇはそう思ってねぇのかよ、クソガキ。
先手で甘い顔みせて後手に出し抜かれた、クソ』と
一瞬、素直になれない中学生カップルのような気持ちに入水したが、
まぁこいつならいっかと呑み下した多苗尚志であった。
たかじんと会うのが久しぶりな感に加えて、
さっきからずっと、今夜はさびれた赤提灯で焼酎を一杯、きわめてオッサンくさく征きたいと
思っていた多苗は、
『10日前』と同じようにたかじんを連れ回し、下丸子の商店街を探してみるが
若い居酒屋しかみあたらず赤提灯など無い模様。
しかたなしに、目的地に向かうことにし、
目的地までにイイ店がなければそのまま辿り着いてしまおうというモード。
たかじんと多苗の“ピリリと辛い最強無敵”コンビにはよくありがちな
運命に任せるというそれだ。
何本か通りを越しても、イイ店がみえず、「違う」「違う!」とやり過ごし
「これだ!」とみつけた少しおしゃれで落ち着いた店「みやのき」。
これが当たりでうまいわやすいわで、
しかし、相変わらず口座にはあれど財布には金がないため
『10日』経っても、たかじんに支払わせた。
「うまいし、安かったね!」と同意を求め、
「そ、そっすね!」との応答に
カナダ旅行で散財して還ってきた倭の動揺を見逃さない多苗であった。
『大丈夫だって!返すから!十年後に』
■■■an event/事象■■■
己が“ニセライター”新保輝之(ちょふ)のブログに「今日征くから」とコメントしたところ
それを会社で読んだ佐々木孝仁が夜になって己のケータイにメールしてきた。
「じゃあちょふ家で」
笑いと共に新丸子で待ち合わせる。
ちょふ家を攻める前にまずふたりで呑んでみた。
投稿者 多苗尚志 : 2006年10月19日 01:13編集
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