03年11月PARASAIYOのイベントで池本多賀正に紹介されて出会う。
池本氏が大絶賛していたことをよく覚えているが、その後、その絶賛の意味を己は身をもって知る。
知行合一の巨人!
非常にバランスの取れた豊かな人間性!
知恵、思考、それらを実際に動かす行動力、その経験。すべてが高いレベルにある。
そうしたエリートでありながら、人の弱さ、痛みを理解できるしなやかさを併せ持つ。
義理に篤く、人が困っていたらなんとかしてあげたいと身を砕く。
柔らかく親しみやすい人柄。
しかしそれ故に、多くの人は彼の奥深さに辿り着けないという皮肉。
「偉人の名言・誰かの言葉などはまったく僕の中には残らない。」と言い放つ独立したオリジナルの人間でありながら
自己主張やエゴを微塵も感じさせない人間力の大きさ。
しかも、オブラートに包むという方法論ではなく飽くまでも謙虚であるという真っ正面の意味でそれを体現している。
自分が興味をもったことや目標には情熱をもって取り組み、アウトドアから格闘技、海外旅行などなど様々な経験をやり尽くしている。
しかもその経験にしがみつかずこだわらない。
例えば格闘技に関しては柔道四年・剣道十年・中国拳法四年・リングス二年と鍛錬を積んできた彼が
「格闘技とはなんでしょうか?」と尋かれるに「うん、まぁ少し強くなるかもしれないけど拳銃で撃たれたら一発で終わりだよね。」
と答えるのだ。
痛快である。
経験を自慢もしないし謙遜もしない。それはそれなのだ。
本当に素晴らしい漢。
最高の漢である。
森村隆行はスーツが似合う。それは全く一般的だという意味で。
彼の風采は模範的な善良な一市民である。
奇を衒った要素は全く一分もない。
それがなにを表すかというと
およそまっとうで、真っ正面のやり方で、しかし誰も辿り着けないところにいるということだ。
そうしたやり方で極まった彼の位置はマイノリティ、異端なのだ。 |